デイケアって何をする
ところでしょうか?
大船心療内科デイケアは、心身の調子を崩して休職している会社員が復職に向けてコンディションを整える場です。
会社を休職している方が心身を癒しつつ回復を得て復職するだけでなく復職後の不調再発を予防し、
休職前よりも自分らしく健康的に生活する技能と習慣を身につけていただきます。
参加者はグループをつくり、数名のスタッフによる集団治療プログラムに参加します。
これは厚労省によって定められた制度であり、健康保険が効きます。
復職するにあたって、
なぜデイケアが
必要なのでしょうか?
会社に勤めている方が心身不調をきたして休職した場合、
これまではクリニックに通院しながら調子が戻った頃合いをみて、職場に復帰していました。
ある統計によれば、こうして復職した場合、約半数の人が再休職になるそうです。
考えてみれば当然かもしれません。
仕事を休んで自宅で過ごしていた環境と厳しい職場環境とのギャップは大き過ぎるのです。
そこで決まった時間にデイケアに通うことで生活のリズムを確立し、集団生活に馴染む機会が得られます。
デイケアでは時間をかけて専門性の高い治療を提供するので円滑に復職を果たし、さらに不調再発が抑えられるのです。
御本人の回復ペースを尊重しつつ、週に1~2日の参加から始め、徐々に参加日数を増やしていきます。
デイケアってどんなことをするのでしょうか?
身体と心を癒し、回復力を発揮させて再発を防ぐためには、大きく3つの柱があります。
I. 生活習慣を整え、心と身体のコンディションをつくる力を身につける
II. 自分を深く知り、集団のなかで新たな環境適応力を身につける
III. 自分が進みたい方向を定め、復職環境を会社と調整する
I. 生活習慣を整え、心と身体を整える技術を習得する
・ 正しく気持ちよく眠る:安定して良質の睡眠が得られるように取り組みます
・ 気分を良くする食事を学ぶ:本人の体質と状態に合わせ適切な食事を指導します
・ 断酒、正確な服薬、必要なサプリメント、適切な受診、希望者にカウンセリングを支援します
・ 適切に運動し、身体へ働きかけて心を癒す:本人に合わせて、積極的に身体に取り組みます
・ ストレスを解放する技術(マインドフルネス瞑想・自律訓練法)を習得する
:独りでは習得が難しい技術も、集団で継続することで自然に身につきます
II. 自分を深く知り、集団のなかで新たな適応力を身につける
1.自分を深く知るとは
① HSP
② ADHD
③ ASD
④ PTSD
⑤ CPTSD
2.新しい捉え方、自分を活かす考え方を学ぶ
① 第三世代認知行動療法 ACT
② 感情調節技法
③ 自分に優しくするとは
3.他者の特性を理解し対応方法を学ぶ
① クラッシャー上司への対応法
② 家庭やパートナーとのコミュニケーション
③ 同僚や普通の上司とのコミュニケーション
III. 自分が進みたい方向を定め、復帰環境を整える
1. 進みたい方向、自分がどうしたいのか?は意外と難しい問いです。
特にコンディションが悪いときは、自分を責める気持ちや心身の不調に邪魔されて、自分がどうしたいのかがわからないものです。
本当の自分が何を望んでいるのかを、自分の特性やこれまでの経緯と合わせ、じっくりと時間をかけて探ります。
2. 御本人が独りで考えて方向性が見えてこないときも、デイケアでグループやスタッフと関わるうちに気づくものがあるはずです。
主治医、個人カウンセリング、デイケアでの総合的な取り組みを通じて、自分の人生を見直すきっかけが得られます。
3. 休職する前の環境で何が問題だったのか、診察やカウンセリングとも連携しながら時間をかけて把握します。
復職する職場の環境は、何が変えられて何が変えられないのか、
変えられるものをどう変えればより安心した復職になるのか、専任スタッフを中心に一緒に考えましょう。